
携帯電話会社の乗り換えは難しくない。MNPの手順、タイミング、費用、注意点
スマートフォンの月額料金を安くしたいと思っても、手続きが難しそうで、携帯電話会社の乗り換えをためらう人は少なくありません。しかし現在は、電話番号を引き継げるMNPに加え、MNP予約番号の取得を省略できる「MNPワンストップ」も普及しています。対応端末でeSIMを選べば、SIMカードの到着を待たずに開通できる場合もあります。必要な準備と手順を確認しておけば、初めてでも落ち着いて乗り換えられます。
電話番号を引き継ぐならMNPを利用する
MNPは、現在の電話番号を変えずに携帯電話会社を乗り換えられる仕組みです。家族や友人、勤務先に新しい番号を知らせる必要がなく、銀行、クレジットカード、通販サイト、SNSなどに登録している電話番号を変更する手間も省けます。ただし、MNPで引き継がれるのは基本的に電話番号だけです。キャリアメール、ポイント、家族割引、光回線とのセット割引、各種オプションなどは自動的に引き継がれません。現在のスマートフォンを使い続けるか、乗り換えと同時に新しい端末を購入するかは、MNPとは別に選択できます。
従来のMNPでは、現在の携帯電話会社でMNP予約番号を取得し、乗り換え先へ伝える必要がありました。現在は、転出元と転入先の両方がMNPワンストップに対応していれば、予約番号を自分で取得せず、乗り換え先のWebサイトから手続きを進められます。店頭で申し込む場合や、どちらかの携帯電話会社が対応していない場合は、従来どおりMNP予約番号が必要です。予約番号の有効期限は発行日を含めて15日間ですが、乗り換え先が申し込みに必要な残り日数を定めていることもあるため、取得後は早めに申し込みましょう。
乗り換え前に料金と端末を確認する
乗り換え先を選ぶ前に、直近数カ月のデータ使用量、通話時間、毎月の支払額を確認しましょう。月額料金だけでなく、通話オプション、端末代金、保証サービスなどを含めた総額で比較することが大切です。家族割引や光回線とのセット割引を利用している場合は、自分の回線を外すことで、残る家族の料金や自宅の通信費が変わらないかも確認します。
現在のスマートフォンを使い続ける場合は、乗り換え先の対応製品に含まれているかを確認します。同じ機種でも購入先や型番によって対応する周波数が異なり、一部の機能を利用できないことがあります。古い端末ではSIMロックの解除が必要になる場合もあります。あわせて、自宅、勤務先、通勤・通学経路が乗り換え先の通信エリアに入っているかも確認しておきましょう。
申し込みには、運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類、クレジットカードや銀行口座などの支払い方法が必要です。MNPワンストップを利用しない場合は、MNP予約番号も用意します。転出元と転入先で氏名、住所、生年月日などの契約者情報が異なると手続きを進められないことがあるため、引っ越しや結婚の後に登録情報を変更していない場合は注意が必要です。
携帯電話会社を乗り換える手順
携帯電話会社の乗り換えは、次の順番で進めます。
1:現在のデータ使用量と支払額を確認
2:乗り換え先の料金プランなどを確認
3:電話番号引き継ぐ場合はMNP予約番号を取得
4:乗り換え先のWebサイトまたは店舗で申し込み
5:SIMカードまたはeSIMを設定
6:MNPの開通手続き
7:通話、SMS、データ通信を確認
MNPで電話番号を引き継ぐ場合は、現在の携帯電話会社を先に解約してはいけません。新しい回線のMNP開通手続きが完了すると、以前の回線は原則として自動的に解約されます。先に解約すると、それまで使っていた電話番号を引き継げなくなる可能性があります。
開通後は、発信と着信、SMSの送受信、Wi-Fiを切った状態でのデータ通信を確認します。インターネットにつながらない場合は、APN設定が必要な可能性があります。乗り換え先の公式サイトやスタートガイドを確認し、指定された設定を行いましょう。
SIMカードとeSIMのどちらを選ぶか
SIMカードは、契約者や回線の情報が記録された小型のカードです。オンラインで申し込んだ場合は郵送され、到着後にスマートフォンへ挿入して回線を開通します。eSIMはスマートフォン本体に内蔵されたSIM機能で、回線情報を端末へダウンロードして設定します。配送やカードの差し替えが不要なため、対応端末とオンライン本人確認を利用できれば、申し込みから開通までオンラインで完結できる場合があります。
設定のわかりやすさを重視する人にはSIMカード、配送を待たずに開通したい人にはeSIMが向いています。ただし、eSIMの設定中にはWi-Fiなどのインターネット接続が必要です。端末変更時の移行方法も携帯電話会社によって異なるため、事前に確認しましょう。

乗り換えるタイミングと必要な費用
乗り換え前の携帯電話会社では、解約月の料金が日割りにならず、月の途中で解約しても1カ月分を請求される場合があります。一方、乗り換え先では初月料金が日割りになったり、使用したデータ量に応じて決まったりします。この組み合わせでは、月末に近い時期に回線を切り替えると、料金が重なる期間を短くできます。
ただし、月末ぎりぎりに申し込むと、本人確認、審査、SIMカードの配送などに時間がかかり、開通が翌月へずれ込む可能性があります。数日程度の余裕を持って申し込みましょう。乗り換え時には、乗り換え先の契約事務手数料、転出元の契約解除料、新しい端末の代金などが発生する場合があります。手数料の有無は事業者や申し込み方法によって異なるため、転出元と転入先の両方で確認してください。
端末残債やキャリアメールにも注意する
現在のスマートフォンを分割払いで購入している場合、回線を乗り換えても残っている端末代金はなくなりません。乗り換え後も分割払いが続くため、新しい端末も購入すると支払いが重なる可能性があります。端末返却プログラムを利用している場合は、返却時期や端末の状態に関する条件も確認しましょう。
キャリアメールは、回線の解約によって利用できなくなるのが一般的です。有料のメール持ち運びサービスを利用できる場合もありますが、解約後の申し込み期限が定められています。銀行や通販サイトなどにキャリアメールを登録している場合は、乗り換え前にGmailなどへ変更しておくと安心です。
端末も買い替える場合は、写真や連絡先をバックアップします。LINE、電子マネー、銀行アプリ、認証アプリなどは個別の引き継ぎが必要になることがあります。古い端末は、新しい端末でデータ、通話、通信、決済などを確認してから初期化しましょう。
楽天モバイルが向いている人
乗り換え先を比較した結果、月によってデータ使用量が変わる人、国内通話の機会が多い人、海外でもスマートフォンを利用したい人は、楽天モバイルを検討できます。
「Rakuten最強プラン」は、毎月のデータ使用量に応じて料金が決まります。通常料金は3GBまで月額1,078円、20GBまで月額2,178円、20GBを超えると月額3,278円です。最強家族割を適用すると、それぞれ月額110円安くなります。データをあまり使わなかった月は料金を抑えられ、20GBを超えた月も容量によって料金が上がらないため、使用量が一定ではない人にも合わせやすい料金体系です。ただし、混雑時などには公平なサービス提供のため通信速度が制御される場合があります。Rakuten最強プラン
「Rakuten Link」アプリを利用すれば、一部の対象外番号を除き、国内通話を無料で利用できます。OS標準の電話アプリから発信した場合は、原則として30秒22円の通話料がかかるため、無料通話を利用するときは発信に使うアプリを確認する必要があります。また、指定された国と地域では、海外ローミングを毎月2GBまでプラン料金内で利用できます。料金だけでなく、このような通話方法や海外利用の条件が自分に合うかを確認して選びましょう。海外ローミング
楽天モバイルへ乗り換える前に確認すること
楽天モバイルへ乗り換える場合は、現在のスマートフォンが楽天回線対応製品に含まれているか、自宅や勤務先などが通信エリア内に入っているかを確認します。手持ちの端末が利用できるかは、楽天モバイルの公式サイトで機種や購入先を指定して確認できます。利用製品の対応状況確認
現在の電話番号を引き継ぐ場合はMNPで申し込みます。転出元がMNPワンストップに対応していれば、Web申し込みではMNP予約番号を取得せずに手続きを進められます。ただし、楽天モバイルショップはMNPワンストップに対応していないため、店頭で申し込む場合はMNP予約番号が必要です。MNPワンストップ
また、楽天モバイルでは、回線利用開始から1年以内に解約すると、やむを得ない事情などを除き、解約時の月額最低利用料金1カ月分に相当する解約事務手数料が発生します。料金、通信エリア、対応製品、通話方法、利用期間などを確認し、自分の使い方に合っていると判断してから申し込みましょう。
MNPワンストップやeSIMの普及により、携帯電話会社の乗り換えは以前より簡単になっています。現在の回線を先に解約せず、料金、通信エリア、端末の対応状況、契約名義、端末残債、キャリアメールを確認することが失敗を防ぐポイントです。そのうえで、データ使用量に応じた段階制の料金やRakuten Linkの無料通話を活用したい人は、楽天モバイルを乗り換え先の候補として検討してみてはいかがでしょうか。
※料金、サービス内容、手数料、通信エリア、対応製品、キャンペーンなどは変更される場合があります。申し込みの際は、各携帯電話会社の公式サイトで最新情報をご確認ください。
楽天モバイル:はじめてでも安心!お申し込みガイド
https://network.mobile.rakuten.co.jp/guide/procedure/
