9月28日
ラウンジで朝食。妻は毎回、旅行の時は初日だけ早起きだ。妻はオムレツを注文した。プリンを食べて大絶賛していた。私は最後まで食べたくなかったので食べなかった。
昼間は原爆ドームと原爆資料館へ。原爆ドームは見ていて悲しい気分になるが、こういうことがあった場所だということが、もはや記憶の彼方に消え去ったかのような出来事が、しっかりと伝わる。戦争や核兵器の悲惨さを雄大に語る。どんな資料よりも、実物は圧倒的だ。1945年8月6日に起きたことが、しっかりと、ここにある。
原爆資料館は大混雑だ。平日とは思えない。外国人観光客であふれていた。一人一人の被爆者の持ち物が展示されていて、それぞれの未来が、1945年8月6日に突然終わりを告げられたことが伝わる。以前、広島に来た時に市内を歩き回ったが、爆心地から遠く離れた場所まで行っても、焼け野原となった写真と共に、ここが原爆の影響を受けたことを伝えるプレートが建てられていた。原爆の凄まじい威力に驚いた。
疲れてホテルで休む。遠くの方まで住宅街が立ち並ぶ。建物に隠れて見えないが、あの辺りが安芸郡府中町か。不思議なことに、全国で唯一、周りを一つの市の区域に囲まれている町である。住人は普通に広島市民と思って暮らしている。マツダの本社や関連施設があるため法人住民税などの税収が多く、町村としては非常に恵まれた財政基盤を持っているため、2002年に行われた広島市との合併などを問う住民投票では、合併派が過半数に届かなかった。広島市の安芸区の飛び地、坂町、海田町、熊野町。あの辺りは入り組んでいて興味深い。
夜は電車に乗って2駅目の横川で降りる。
良さそうな居酒屋を探しながらウロウロ飲み歩きたかったが、大雨の中、妻が疲れていたので、手近なスペイン料理屋「ペペローネ」へ。
メニューにグラタンを発見してすぐに注文。とても美味しい。良かった。私はグラタンが大好きなのだ。これだけで広島に来た甲斐があった。ラザニアも頼む。なぜか黒い部分があり、そこが甘くてまずい。なぜ同じようなメニューなのに味を変えてきたのか、それとも何かのミスだろうか、それとも私の体調が優れないせいだろうか。まあ、ラザニアの一部分以外はとても美味しかったので来てよかった。
大雨の中、10分くらいウロウロして横川の街を写真撮影。こういった雑多な街をウロウロして、もしも自分がここに住んだらどこに行くだろう、どんな気分だろう、と、想像するのが楽しい。映画館や良さそうな居酒屋もあったが退散することにした。帰りはタクシーで帰った。
ホテルのテレビで原爆資料館の混雑ぶりについてのニュースを見る。「平和文化のまちづくり懇談会」では、混雑緩和のために展示スペースを拡張する案が示された。具体的には、原爆資料館の西隣に位置する広島国際会議場の3階、1000平方メートルを活用し、従来の展示を移設するだけでなく、新たに、被爆者個人の物語や復興に焦点を当てた展示を設ける案となる。10年後までを目処に実現したい考えとのこと。大人の入館料を今後5年以内に200円から500円に値上がりする案も示された。12月に取りまとめる予定のようだ。たしかに、歩くのも大変な混雑ぶりなので、施設の拡張はありがたい。
「世界終末戦争」の上巻の半分くらいを読み終わり、さまざまな登場人物の視点で描かれる手法に感銘を受ける。自分のSF小説にもその手法を取り入れて、主役以外の別の人物主体の場面をいくつか付け加えた。この日は9267歩を歩いた。
















































